【読書】トヨタの片付け
【図解・トヨタの片付け】
興味深い「目次」ばかりで、どれもこれも気になったんですが、
図での解説が多く、片付け初心者でも分かりやすいと感じました。
「片付け」とはきれいに揃えることではない
「整列」は一度乱れればぐちゃぐちゃの状態に
逆戻りしてしまうものですが、
「片付け」とは仕事や職場を変えるビジネスツール。
トヨタの片付けとは、
無駄がなくなり、効率が上がり、売り上げが上がる
ものだと定義されています。
そのため、片付けができていない職場ほど、無駄が多く、効率が悪い。
片付けができていない人ほど、
作業の無駄が発生し、十分な成果を出せていない
と書かれています。
・必要な書類を探すのに10分以上かかる
・1週間以上使っていない文房具がある
・引き出しの1番奥にあるものが何か即答できない
・デスクの上にありながら1ヵ月以上触れていない書類がある
こんなことは誰にだって思い当たりそうなことだけど、
その「無駄」の積み重ねが、効率の悪さにつながっていきます。
□ 4つの無駄をなくせば、利益が増える
1、スペースの無駄
2、時間の無駄
3、間違える無駄
4、取りに行く無駄
毎日使うものならすぐに手の届く場所に置いておいてもいいけど、
1週間に一度、1ヶ月に1度、または1年に1度しか使わないモノを
デスクの引き出しに入れておく必要はありません。
モノにもそれにふさわしい管理方法があることを知り、
無駄を減らさなくてはいけません。
□ものを持つ事は無駄につながる
1、金銭
2、スペース
3、ものを探す時間
4、物を取りに行く時間
5、税金がかかるもの
工場のカッターを登録制にしようと呼びかけたところ、
数百本のカッターが集まったそうです。
使用頻度の高いものは個人所有でもかまわないけれど、
3日に1度しか使わないものはシェアと言うように、
管理方法を分けることも無駄を省くことにつながります。
さらに他人が30秒で探せるように定位置を決めることも、
時間の無駄を生まない工夫だと書かれています。
□チェックシートは明確で同じ基準を!
✓「床は綺麗か」より「床にものが置かれていないか」
✓「デスクは片付いているか」より「未処理の書類がデスクに置かれていないか」
✓「パソコンのデスクトップが見やすいか」より「パソコンデスクトップのフォルダが3列を超えていないか」
美的感覚や考え方は人それぞれなので、
だからこそ「明確で同じ基準」を設けることが必要。
分かりやすい基準があれば、誰でも迷わず取り組むことができます。
■日々意識して時間を作らないと清掃は根付かない
掃除を怠ると、規律を守ろうと言う意識がどんどん低下し、
いちど汚くなると片付けをするモチベーションもどんどん低下します。
一度片付けても長くキープできないのはコレが原因ですよね。
(これができれば誰も苦労しないのかも知れませんが…^^;)
清掃は汚れた後にあるものではなく、
大切な業務の一部として日ごろから習慣化するものだという
意識付けが必要だと書かれていました。
私は、片付けをやり始めると楽しくて一日中でもやってしまいますが、
全ての人がそうだとは限りません。
全てを一気に片付けようとしなくていいので、
少しずつ効果を体感しながら取り組んで、
その効果を実感してから、他のスペースも順次片付けていきます。
そのうちもっといろいろなところを片付けたい!
と言う衝動にかられるはずです。
さすがトヨタ!!
長年培われた工夫や仕組みアイデアが満載でした。
繰り返し何度も読みたい本です。
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